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お気楽な日々達2002年5月分

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2002/5/30 Thr.

●リズムの続き。批判を恐れずにあえて単純化して言い切ってしまうと、勉強すべきは、ひたすら裏拍を感じるということにつきると思っています。正拍が重要だからこそ、そこに行く過程である裏拍が重要。音楽的なリズムは単独では存在せず、かならず前後の関係性から産まれるものですからね。もう少し違った言い方をするならば、リズムをダウンビートで感じるのではなくアップビートで感じるということ。音楽を推進力で感じるということ。ダウンビートとアップビートが良くわからない人は、ダウンビートが重くて柔らかいものを床に落としたときのベチャッとかドサッって感じで(我々の間では馬糞って言い方を良くしますけど。。。ねえ、師匠!)、アップビートが、、、うーん、なかなか良い例が見つからないけど、パソコンのキーボードをカタカタたたくような感覚。え”っ? 全然違う?(笑) キーボードって、指一本のオジサマぢゃなければ、キーをたたいた瞬間にすぐ指を放すでしょ? ストロークして一番深く押し込んだとき(インパクトの瞬間)がすごく短くて、すぐに次の動作のために構えるそんなリズム感がアップビート。うーん、違うかな。。。笑 ちなみに、昨日出てきたレゲエって、裏拍である2拍4拍をダウンビートで感じるからけだるい心地よさが出てくるんだよね。ラップなんかもテンポが早い割りには、結構ダウンビートのような気がする。。。宇多田ヒカルなんてのは、アップビート系かな。

●いろいろな演奏を聴いて、こういう裏拍、アップビートを感じられるようになれば、あとはそれを自分自身で再現できるかということになります。どうすれば再現できるかってのは、多くのリズムパターンを聴いて自分の中の「血」として刷り込むことが重要なんでしょうけど、そうそうインプットはできないでしょうから、きっと呼吸することで近似するんでしょうね。呼吸法の話は「勉強」とはまたちょっと違うんで、これはまたの機会に。。。

●次回は、「作品を理解する」に戻って、スコアを読むということかな?

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2002/5/29 Wed.

●ん? どこかのサイトで紹介された? カウンタの回りが早いけど。。。なんだ、常連さんたちが更新してないけどほんとかなってリロードしてるだけか。。。猛省(嘘)。あるいは、定期巡回ツールでも入れているとか。。。

●「違い」の話。あ”、しばらくは楽器を持たないレベルでの「勉強」ですからね、あしからず。何が「違うか」を見つけるためには、いくつかのチェックポイントがあると便利です。仮にメロディ、リズム、ハーモニーという分け方をするならば、メロディでは個々の旋律のフレージングがどうなっているかということ。端的に言えば、どこで旋律が切れているのか、音の出だしと終わりのニュアンスはどうかなどなど。リズムで言うならば、単純な速度から始まって、どこでどれだけ速度を変えるか、もっと言うとスピード感や緊張感はどうかなどなど。ハーモニーはちょっとわかりづらいかもしれませんが、例えば各楽器のバランスや心地よいハモリの部分の有無などなど。

●いろいろ書いてそれだけでも精一杯ということなので、ここは大胆に二つのポイントに絞り込んでみましょう。一つめは、音の処理。フレーズの最後の音といってもいいかな。音の切り方。もう一つはリズム感。ぢつは、この二つが演奏者の表現を左右する大きな武器となるものなのですが、まずは徹底してこの二つに注目していろいろな演奏を聴いてみるのが良いと思います。ほんとは音の出だしや発音、フレーズの入り方なんてのも聴いて欲しいんですけど、あまり欲張らずに一番違いがわかりやすいものに絞ったということで。

●フレーズの最後ってのは、要はどこでフレーズを区切るかにもつながるし、フレーズとフレーズとの関係を示すものでもあります。演奏によって、おそらく区切りがはっきりわかるものとあいまいなもの、丁寧に終わる演奏とぶっきらぼうに終わるものなど、驚くほど違いがあるように思えます。あるいは、同じ曲でも、楽器編成が異なると、このあたりが歴然としてきますよね(例えば、同じ曲の管弦楽版とピアノ版、同じ曲の管弦楽版とマンドリン編曲版などなど)。注意したいのが、この時点ではあまり良い悪いを判断しないこと。演奏者としては武器としてのスキルをたくさん持っているべきなので、いろいろな終わり方ができることがベスト。で、それぞれの場合に、どういう印象をもつのか、どういう効果が得られるのかを、自分のものとして欲しいのです。

●リズム感はねえ。。。言葉ではいいにくいのですが、まずは拍感がどの程度なのかというチェックはどうでしょう? 小学校で習った4拍子の強・弱・中強・弱という4つの拍の一つ一つに、どれくらい差があるのか。1小節の中であまり差がない演奏もあれば、1拍目だけがとても強い演奏もあるでしょう。あるいは2拍4拍が結構きいている演奏もありそう。それから、ある部分(例えば曲の前半)はリズムの輪郭がはっきりしているけど、中間部になるとガラッと変わるという例もあるでしょうね。こうした違いをチェックできたら、今度は裏拍をどの程度感じられるかなんてのを感じてみてください。これって最初の拍感と実は同じことなんですけど、意識として裏拍を感じてみること。いきなりクラシック音楽ぢゃないけど、例えばレゲエって1拍目に音がなくて2拍4拍で音楽の流れを作るでしょ? ン・カカッ、ン・カカッって感じ。あれってきっとゆったりとした2拍子であって、4拍子とは感じないですよね(バンドスコアには4拍子で書いてありそうだけど)。そういうダウンビートではなくアップビート感がつかめればベスト。その次は、ポップスやロックバンドなんかではよく耳にするんですけど、前ノリなのか後ノリなのかという違い。機械的な時間の経過に対して、どこにビートを持ってくるかということです。時間通りのジャストインタイムもあれば、少しだけ後ろにずらして後ノリのリズムを出すこともありますね。DTMをやっている人はシーケンスソフトのクオンタイズってのをいろいろといじるやつ。例えばガーシュインのサマータイムなんてのは、けだるい演奏であればあるほどきっと後ノリでリズムを作っているんぢゃないかな? あ”、でもこれって正しい後ノリであって、音をひきずってどんどん遅くなるってのとは違いますからね。

●ということで、言いたいことがどれだけ伝わっているか、ひじょーに疑問ですが、次回はリズムの続きかな?

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2002/5/28 Tue.

●週末は、義兄に案内してもらって大磯の裏手に蛍を見に行きました。蛍っていいですよね、アンダンテなテンポ感がなんとも心地よいです。のんびり飛んでいるのでいとも簡単に捕まえることができ、義父のシャツのポケットに数匹入れても競うように光を放っていました。飛んでる蛍を指さすなど、1歳2ヶ月の娘も満喫したようですけど、大きくなっても蛍を見たこと覚えていて欲しいなあ。。。む、無理か?(笑)

●前回の続き@お勉強は、また明日。。。

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2002/5/23 Thr.

●以前にも紹介したポルタビアンカさんの「プロの目」というコーナーが注目されますが、逆に我々プレーヤーとしてはどういう取り組み姿勢が必要かという点を少し考えてみようと思います。もちろん、いろいろな団体があるので、どういう取り組み方をしてもかまわないわけですが、少しでも良い演奏、上手い演奏、聴衆と演奏者を満足させる活動を目指すならば、たくさんの音楽的な「勉強」が必要なのかなというお話。初心者ではなく、ある程度経験をつんだ方々を想定していますんで、あしからず。。。

●で、今日は「勉強」の中でもその最初のステップ(であり、究極の目標でもあるような気がしますが、、、)である「作品の理解」についてです。演奏会の日程が決まりプログラムが決まり、さあ、練習開始という時期に、多くの人はその曲のCDやテープ等を聴くことと思います。曲を覚えることが、まず第一に演奏者が手がけることだと思いますが、せいぜい1〜2種類程度の過去の演奏(クラシック編曲ものならば管弦楽版のCD、マンドリンオリジナルならば母校などの昔のライブ録音等)にとどまるのが多くのパターンでしょうかね。マイナーな曲や、自分の中で遠い存在であったり興味がなかった分野だとCDを買うのも躊躇して(数分の曲に3000円も投資できない/CD探してもなかなか入手できない、などなど)、あまり作品を知らないままに練習に参加して、何度か練習するうちに少しずつ覚えるということがふつーのメンバーかな?(笑)

●曲を覚えるためにCD等を聴くことは、第一歩としては重要なことだとは思いますが、下手をすると弊害の方が多くなってしまいます。例えばテンポやバランスが凝り固まってしまう、それ以上に解釈をうのみにしてしまうなどなど自由な発想を奪われてしまいます。マンドリン界の悲劇!は、こうした点で音源不足(あるいは偏った音源)が深刻で、ワタクシの言う「勉強」までなかなか到達できないところかな? それでは「勉強」あるいは「作品の理解」とはどういうことなのか?

●音大生の研究でもない単なるお気楽なアマチュアプレーヤーであることを前提とすると、二つくらいの勉強はして欲しいというのがワタクシの落としどころ。一つは、同じ作品の異なる演奏を少なくとも3種類程度は聴いてみること、もう一つは、同じ作曲家の異なる作品を少なくとも3曲程度は聴いてみること。これくらいだったらば、練習開始の初期段階でできるのではないでしょうか? その目的は、演奏する上での表現上の違いやその個所を知ること、できれば何故違うのかを考えること。もう一つは、プロの目の合田さんが言う「語法」を会得すること。一つの作品をめぐって、「相違点」と「共通点」を自分のものとするところから、「作品の理解」が始まるのではないかな? ということで、次回は(そんな予告してどーする!)どうすれば「違い」や「同じ」を認識できるか。。。そんなこと、簡単に書けるのだろうか?(笑)

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2002/5/21 Tue.

●おいらのケータイは、ドコモの501i。504iが出た今日、いまだに3世代前のものを使っているなんて、信じられないんですかねえ。機能的にはその1割程度しか使っていないし、iモードな人ではないのでまったく不満はないんですけど。。。

●生存確認パート2。どうも気力・体力・空き時間のバランスが崩れています。ま、基本的には仕事が忙しく、「日中」のメモ書き@ネタ仕入れがまったくできないことが敗因かな(笑)。毎日、アクセスしていただいている読者には、ほんと申し訳ありませんが、こういう時期もあるということでご容赦いただきたく。ということで、昨日の日記も掲載しましたので、ご参考くださいまし。

●さてさて、今シーズンのメト(メトロポリタン・マンドリン・オーケストラ)練習が始まりました。師匠ささ氏のハイパーな働きで、練習開始時には大半の譜面が揃っているというすばらしさ。それだけ勉強し具体的に音にする時間があるということで、ははは、あとは我々演奏者のやる気と根気の問題ということ、言い訳がしづらくなりました。。。笑 メトの得意とするラヴェル/ドビュッシーもいい曲ばかりですが、ワタクシ的にははやり南聡さんの彩色計画VIが興味深いです。ずいぶん前に書かれた曲ですが、難しすぎて再演されていないというムフフな曲ですが、譜面をみたところ、1曲を通じて緊張感を持続するのが大変だなという印象を受けました。でも、高い山であればあるほど意欲がわくということで(笑)、正面きって全力で作品と対峙できる幸せをこれから9月の本番まで楽しもうと思います。

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2002/5/20 Mon.

●4月末に放映されたNHKの「奇跡の詩人」。ワタクシ自身は映像をみたわけではないのですが、オウム問題でおなじみのジャーナリストの有田さんや滝本弁護士のサイトを読んで、その問題点や事態の深刻さを知り、見てみぬふりをすることもなかなかできなくなってきました。ワタクシ自身、脳障害の問題に対しても、メディアの報道姿勢に対しても、深入りする勇気はなかったし、ましてや自分自身がそれらの問題に対して何らかのアクションを行うつもりはないのですが、それでもこれらの問題に対してこれまで以上に関心を持たざるをえない状況。もっっしかすると、自分自身の中で大きなテーマに発展するかもしれません。こればっかりは、お気楽ではいられそうにない予感が。。。(諸般事情でリンクは貼りません。興味のある方はご自身で検索して見てください。)

●久しぶりにネットサーフィン@死語。出身小学校のサイトに行ったらびっくり。昨年、校舎が完全に建て替えられたようで、近代的な屋上にプールなんかできてしまって、いはやはサイト中を探し回ってなんとか昔の校舎の写真を見つけてホッとしたりして。それでも、教育方針なんかは何十年も変わらないんですね。調子にのって出身幼稚園や中学校を探しましたけど、残念ながらあまり面白くはありませんでした。インターネットが、タイムマシンだったいいのに。。。(^^;;

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2002/5/17 Fri.

●馬、牛、ライオン、サルという4種の動物を連れて歩いている。最終的に一つずつ捨てなくてはならないとすると、どういう順番で捨てていくかという問題。心の中で決めてから、この「ほぼ日サイト」をご覧下さい。ワタクシは16%を占める第1位、プロジェクトXタイプでした。最後に残るのが仕事かあ。。。うむむ。。。

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2002/5/13 Mon.

●生存確認。すいません、バタバタと忙しい毎日で、日記更新の余裕がまったくありませんでした。娘を寝かせようと布団に入ったが最後、家中の電気を消し忘れ、PCが一人でファンを回すという日々が続いています。忙しいというよりも、基本的には体力レス(笑)。うむむ、GWボケというのかな? ともかく、数日以内に元気回復して、遅れ@数日分のまとめ書き、を取り戻さねば。。。

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2002/5/7 Tue.

●楽しい連休はあっと言う間に過ぎ去ってしまって、ただいま社会復帰のリハビリ中。。。泣

●後輩の某タンメン君から、羽村時代@98年のお気楽日記が面白いってメールをいただいたんで、ちょっと読み直してみました。なんだ、更新しない言い訳と風邪引いたって話ばかりぢゃない(笑)。でも、「更新」って言葉を、ちゃんとしたコーナーの記事更新として使っているのは妙に新鮮だったりします。最近では、お気楽日記を「更新」するしないと言っていますからね(笑)。レギュラーコーナーは、ささざき歴史やクリマンサイト以外では、2年前の演奏会レビューを最後に「更新」が止まっていますからねえ。。。(>おいおい、自分!)

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2002/5/1 Wed.

●暦通りの出社ですが、連休前半の遊びが身体にきており、なかなか社会復帰できない日々。ということで、4日分まとめて更新です(社会復帰できないこととの因果関係は、ここでは追及しないよーに!)。ちなみに、この1週間ほど、ほとんどまともに音楽は聴いておりませんです。1歳の娘のいるMyホームパパってのは、そんなものなのかな?

●ポルタビアンカのプロの目の続き。じゃわじゃわ君もちょっとしたコメントを書いてくれたので、もう少しワタクシの考えを書いてみようと思います。今日は、某2ちゃんねるや某12チャンネル@厨房板(良い子は近づかない方が良いとのご意見もあるんで、リンクは張らないでおこっと)でも取り上げられたことのあるクボタメソッドのお話。マンドリン界の大御所久保田孝先生があみ出したクボタメソッドで、外からお気楽にみているワタクシの理解では、一言でいえばトレモロの回転数をそろえるということかな? マンドリン関係者以外にもご理解いただけるようにあえて批判的にデフォルメすれば、トレモロを4分音符8回、7回、6回としていけば自然とaccelできるから、みんなでそう揃えようってやつ(久保田さん関係者からすんごく怒られそうだな、この表現は。どーもすいませんです)。

●これまでは、ワタクシとしては久保田さん系とは対極のような場所で活動してきたので(笑)、どちらかというとこのメソッドに批判的だったのですが、最近少し違った考えを持ち始めており、いつか機会をみつけてクボタメソッドを「少ーしだけ」勉強してみようかなと思っています。というのも、合奏時にきれいな響きと作ろうとすると、どうしてもトレモロの回転数は揃えざるを得ないし、また自然とそうなってしまうものだと感じているからなのです。とくにクリマン程度の各パート6人前後の規模では、このようにトレモロをかなり厳格にあわせることがサウンド面でとても効果的だと思い始めています。「プロの目」の合田さんやメト常任指揮者の小出先生などが音楽の自由さを指摘するのとは逆のアプローチになってしまうので、そのバランスは重要だとは思うのですが、きっちりと揃ったトレモロってのはある意味で快感をもたらすものなんです。これは理屈でなく、ワタクシの耳の判断。だからこそ、クボタメソッドが、どういうときにどういう形で利用すればきれいな響き、豊かな表現ができるかを知りたいと思っているのです。どのくらいの規模のオケで効果的なのか、マンドリンからマンドセロ、ローネのどの楽器に適用できるのか、トレモロを揃えることによるデジタルで画一的な印象をどのようにしたら排除できるかなどなど。ワタクシなりの視点で、このクボタメソッドの良さを貪欲に取り入れたいと思っているのです。

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