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お気楽な日々達2003年10月分
2003/10/28 Tue.
●目先の仕事に追われる毎日。ほんの小一時間くらいの余裕ができて、それだけでうれしかったりして。。。さてさて、もうずいぶん前に出来てはいたのですが、神田の山頭火@ラーメン屋に行きました。味は、ま、そこそこ。でも今日は寒かったからかな? 食後に足先がポカポカしてきたのがうれしかったです。これで心置きなくアンニュイな午後を過ごせる。。。笑
●カプソン兄弟&パユ他の動物の謝肉祭。ジャケットがお勧めなだけでなく、演奏も結構面白いです。「ピアニスト@11曲目」は、ほんとにすごい演奏。カプソン兄弟のCDをいくつか聴きましたが、ワタクシは弟@チェロの方が好きだなあ。チェロといえば、「白鳥」の美しさは、それまでのハチャメチャな演奏の直後だけに涙モノです。。。あ、どーでもいいですけど、この新譜はVirginレーベルですけどCCCDだったのね。
2003/10/27 Mon.
●お仕事終わらず、日曜日は休日出勤。小出先生&奥村さん@Vnの演奏会に行けませんでした。メールの返信もままならず、うーむ。。。(> <)
●阪神タイガース。ま、ここまで頑張ってくれたので、すべてを良しとしなければ。。。85年以来、今度優勝するのはハレー彗星が来る70年後なんて思っていましたからね(笑)。久しぶりに、「戦う」ということがかっこ良く思えたかも。
2003/10/23 Thr.
●来週いっぱいまで忙しい日々が続きそう。うーむ。。。
●CD備忘録。小川典子さんのディーリアス4手作品。クライバーの田園、カプソン&パユのサンサーンス動物の謝肉祭、スヴェトラーノフの春祭&鉄工場、ペライアのブランデンブルグ5番、アリアーガのカルテット集、シェーンベルク浄夜&Rシュトラウス変容@ベルニウス指揮あたり。
2003/10/22 Wed.
●ぶるぶる。。。涼しいを通り越して寒い毎日なので、身体の内と外から暖め作戦。お昼には辛めのカレーを食べて、熱いカフェラテを飲み、トイレでは熱めのお湯で手を洗う。なんだかそれでも足先が寒くて、仕事も停滞気味。。。って、単なるサボりの言い訳か(笑)。
●数日前、某板にワタクシの名前が。。。これで一躍、全国区かな?と思いきや、一瞬で流れてしまった(笑)。ま、そんなもんだよね。ということで、初めてはむらぼにお越しの方は、どーぞお見知りおきを。すべての新着情報は、このお気楽日記に掲載されいているはずです。
2003/10/21 Tue.
●いやいや、決して週1回のペースにしようと思っているわけでは。。。汗 ということで、日記も1週間分をまとめて更新しましたが、実際にはちゃんとその日にかきかけていたものをちゃんと最後まで完成させたということで、、、それと、メールへの返信、大変滞っていますが、昨日でようやく一息つけたので、順次お送りする予定。もうしばらくお待ちを。(_ _)
●数日前にいただいていた原稿をアップ。ささざき歴史2の第26話@シャブリエと第27話@ショーソンです。どちらもワタクシ、良く知らない作曲家なのですが、基本的にはささ氏とスタンスが同じかな? とくにシャブリエは。。。昨年、狂詩曲「スペイン」のマンドリン編曲をしたのですが(第19回クリマンで演奏)、音の多さに大変苦労しました。管弦楽法は結構面白い作曲家だと思うのですが。。。ちなみに、以前にも何度か書きましたが、この曲のポケットスコア、オイレンブルグ版は間違いが何箇所かあるので、Dover版(Eschig版のリプリントで「デュカの魔法使いの弟子」と併録)がお勧めです。
2003/10/20 Mon.
●日曜日はクリマン初練習。参加者は少なかったのですが、久しぶりに小穴さんの指揮を満喫。相変わらずのハイテンションが懐かしかったですが、長くお付き合いさせていただいているので、笑いすぎずに冷静に自分のペースを守ることができました(笑)。午後は前野さんのヴェルキ。いやあ、みなさん演奏したことがないんですねえ。ワタクシにとっては暗譜で弾けるくらいなじみある曲だったので、ちょっと驚き。そうそう、ヴェルキはスコアにいろいろなバージョンがあるんでしょうかね? チェロの加筆というレベルではなく、同じ出版社によるスコアとパート譜との違いや、初版(ベルリンのRagotzky社?)とリプリント版(ドイツのTrekel社)との違いなど、研究の余地が多いようですが、うーん、それほどの思い入れはないからなあ。。。
●で、夜になって、激しくお腹を壊しました。ちょっと風邪気味だったところに、カレーを食べ過ぎてしまって、トイレから出られなくなってしまいました。苦しんで下を向いていたのでだんだん貧血気味になり、これでもかというくらいの冷や汗が首筋に流れます。いやー、これほどのことはほんとに久しぶり。ようやくすっきりして、翌日にはケロリとなりましたからご心配はいりませんが、外出先だったら大変なことになってたな。食欲の秋とはいえ、みなさん、食べ過ぎにはくれぐれもご注意を。。。
2003/10/16 Thr.
●なんだかよくわからないけど、なんだかすごい。。。1bit MAC。これは新たなWebデザインって考えていいのかな? Winでやってもちっとも面白くはなさそうですが。
●先週のことですが、こぐま工房さんの個展に行ってきました。大変居心地が良く(加えて、帰るタイミングを失ってしまったってこともあって、、、笑)、結構長居してしまいました。(^^;; こやまさんといろいろな話をさせていただきましたが、「新しいことにチャレンジしないと、、、」という言葉が大変印象的でうらやましくも思いました。個展といえば、我々アマチュア演奏家にとっては、自主開催の独奏会みたいなものかな? マンドリンオケとしては当たり前のように演奏会に参加しますが、独奏のリサイタルをやろうとは考えたことはありませんから、そう比べるとワタクシにとっては個展開催というのはすごいチャレンジ精神&パワーです。この他には、デジタルとアナログという区別も興味深く聞かせていただきました(今回の個展はアナログに絞ったとのことです)。ワタクシの中では、あまりこの二つを意識したことがなかったかも。。。で、二人で笑ったのが、「どうしてワタクシがあの場に行って、こやまさんとお話をしているか」ということ。Webサイトを通じて知り合ったのですが、よくよく考えると接点はほとんどなく、不思議なつながりかもしれません(ちなみにこやまさんとワタクシの仲介者は、おなじみまるまがじんさんです)。ということで、ほのぼの脱力系を満喫して、すっかり仕事の忙しさを忘れることができました。これってすごいリフレッシュになったかも(大吉)。結成・解散ライブを是非とも聞きたかったです。そうそう、お店を出たら数匹のネコと遭遇。ゑいじうの雰囲気にぴったりでした。も一つ、ムチパンダの海外進出、期待しておりまする。(^^;
2003/10/15 Wed.
●昨日のハーディングTVで書き漏らしたことを一言。インタビューで答えていたことが印象的でした。ドン・ジョバンニだったかな? 1年以上のワールドツアーで、同じ曲を70回も演奏したとのこと。うむむ、プロならではでしょうが、短期間にこれだけの繰り返しをすればさすがに「自らのモノになる」でしょうね。
●で、先日のメト演奏会との関係でお話を続けると、メトでは6月から練習が始まったのですが、都合14回の練習しかなく毎回全部の曲を演奏したわけではないですから、1曲につきせいぜい10回程度しか繰り返し演奏をしないわけです。リハーサルのように一曲を止まらずに通したのは、もっと少ないかな? 本番を含めたステージ上では2〜3回。本気でプロと比べる必要はないですが、これだけの回数の差(ハーディングの例だと、本番だけで70回なのかな?)はどうしようもなく大きいと思ってしまいます。その意味で、毎年の演奏会では限度があるからこそ、再演モノをたくさん演奏して自らの定番にしていきたいのです。学生のころは、この定番曲がたくさんあって(序曲もの、ワルツもの、ポピュラーやお座敷曲などなど)、文字通りほとんど暗譜していましたから余裕をもって我が物顔で演奏することができたのです。メトでもクリマンでもどちらにも言えますが、この曲だったらどこの団体にも負けないという定番曲や定番作曲家ってのを持つべきだと思うのですが、いかがでしょうか?
2003/10/14 Tue.
●いつものように数日分まとめてアップ(最近、この作戦が多いなあ。。。汗)。
●先週の放映ですが、NHKでのハーディング指揮の運命・田園を見ました。いやあ、会場で聴きたかったなあ。。。なんとも若々しくて瑞々しいベートーヴェンです。好き嫌いがあるかもしれませんが、ワタクシ的には大注目の筆頭株。出たCDを揃えたいと思う数少ない演奏家の一人です。で、映像を見ていろいろと気が付いたのですが、テンポを端折って推進力を出すシーンの左手が印象的でした。ここで溜めるかな?細かく振るかな?と思ったところの大半を、流れるような左手で一息に次のフレーズにつなげる。。。ほほう、そう来るのか?という部分が数多くあり、ワタクシもアマチュアですが演奏家の一人として、多いに参考になりました。自分自身の固定概念(とくにベートーヴェンなんて、昔から隅々まで聴いていますんでがっちり固まってしまっています)を打ち崩す新たな発見がたくさんあるという意味で、まだまだ謙虚に勉強しなくちゃなあっと思うのでした。あ、どーでもいいけど、ファゴットの女性の胸元が気になってしかたなかったのは、ワタクシ@おやじモードだけかな?(^^;;
●一難去ってまた一難、、、ぢゃなくって、メトが終わったと思ったら間髪いれずにクリスタルが始まります(笑)。周りの友人は何らかの団体を掛け持ちしている人が大半なので、同じ感覚を持つ人も多いでしょうけど、ワタクシは見事な二毛作。気持ちの切り替え(=単なる音取り)をしなくちゃ。ということで、第20回記念演奏会のプログラム(曲順未定)をアップしました。来年2月ですが、ぜひぜひスケジュールに入れておいていただきたく。。。
●メト第2ページもトップページのみ更新。来年の日程を掲載しました。
2003/10/13 Mon.
●日曜日は、ご近所さんからいただいたチケット片手に、サンリオピューロランドまで行ってきました。娘ともども、キティちゃんとダニエル君以外は、せいぜいマイメロディちゃんくらいしか知りませんでしたけど(笑)、娘はかなり楽しかった様子。ショーも良く出来て考えられた内容でした。知恵の木ステージで、続けてダニエル音楽隊、ハローキティの魔法使い大行進、イルミナントのパレード、ばつ丸&つん子のお宝抽選会の4つのショーを見ただけだったのですが、オトナのワタクシ達にはそれだけで見ごたえ十分ということで、かなり疲れましたです。(^^;; 魔法使いの大行進は、中央の知恵の木を一周ぐるりとするだけなのですが、娘も参加させたところ、一番のチビでしたね。始まるまでの10分間、不安そうな顔をしながらも一人で座って並んでいられました。親の方がハラハラし通しだったんで、それがお疲れの原因かな?(笑)
●そんな疲れもなんのその。翌日月曜日は近所のゆうゆうランド@9/25に概出、に行って一汗かきました。右の写真が例の縄梯子の二階部分です。こんなところに登ったり、縄を伝って部屋を一周したり、地下の迷路をハイハイしたりもするので、運動不足の解消にはうってつけの場所@無料だったりします。しかしまあ、子供は遊びが仕事とはいえ、息一つ切らせることもなく、くるくるとよく走り回りますね。原子力エネルギーでも搭載しているみたい(笑)。知らない近所のガキんちょ達を観察したり、ワタクシのような付き添いのオトーサンの振る舞いを見るのも、結構楽しかったりします。もっとも、育児について話し掛けたりすることは、まだまだできませんが。。。笑
2003/10/10 Fri.
●前夜@ニッポニアニッポン。さだまさしが歌った82年当時では、7羽に減ってしまったとのことでしたが、ついに純国産の朱鷺@キンが死んでしまったようです。ワタクシ的には知識不足・経験不足なので日本産が絶えたことにそれほど感傷的にはなりませんが、あの当時からもう20年以上もたっているんですねえ。。。朱鷺といえば、吉松隆さんの「朱鷺に寄せる哀歌」。大好きなこの曲、弦楽オーケストラとピアノという編成で、美しさ極まりなし。曲後半の弦の悲鳴が印象的です。
●休みをとって子供の幼児教室説明会に出席。来年4月から、幼稚園に行かせるか、幼児教室で保育を頼むか、そろそろ決断の時期になりました。周りではまだまだ手元におきたいというお父さんもいるようですが、ワタクシとしてはドロンコ積極派。子供の性格も決め手になりますが、幼稚園か幼児保育かは別として、もう少し同年代のお友達と交わる機会を増やしてあげたいと思っています。そしてどちらかというとお行儀の良いお勉強系ではなく、外で泥だらけになるようなタイプのところが良さそう(あ、甘いかな?)。ワタクシ自身がアウトドア派ではないので、親がしてあげられないことをサポートしてもらいたいのです。で、それ以外に音楽教室やら英会話教室!やらと、いろいろと考える必要があるのですが、最近ではだいぶモノゴトをわかってきたようなので、そろそろと音楽面での英才教育を意識してたりして。。。笑 ま、プロを目指すつもりは毛頭ないので、本人が好きでやりたいと言い出さない限りとくに強制はしないつもりですが、それでもオケのビデオをたまにみせて「パパの好きなヴァイオリン!」って言ってみたり、トイピアノを両手で叩いただけで大げさに誉めてみたり。。。笑 ただし、「マンドリン」というキーワードにはもしかすると否定的かも。せっかくの遊び相手なのに、「今日はマンドリン(の練習)だからね。夕方帰ってくるね。。。」って言い残してさっさと家を出てしまうんで、きっと子供的には大不評なんだろうなあ。。。(^^;;
2003/10/8 Wed.
●ネットランナーのベストオブ常習者(ジャンキー)サイト@ノミネートリスト、みなさんはどれだけご存知ですか?
●メトレビューの続き@トッパンホールの響きについて。普段の練習会場はたいていデッドなので、どうしても無理をした音を出しがち。ホールでのリハになると、わんわん音が響いてしまってどのパートが何をやっているかわからなくなってしまいます。特にカザルスホールではその傾向が強くて、本番当日はなんとかしてエッジをたてるような調整をしたものです。ところが、トッパンホールの響きはどうも違って、直接的な音と残響が完全には混ざらないものでした。ステージから直接音が聴こえて、ステージの上の空間に響きが残っている感覚。そのために、ステージ上の一挙手一投足がみんな客席に聴こえてしまうのです。さらに言うと、低音がよりダイレクトに聴こえてしまって、高音が最高音以外、聴こえてこない特質。マンドリンパートとして、これには参りましたね。
●ということで、必死になって調整をしたのですが、その具体例をご紹介しましょう。まずは、コントラバスの場所を少しステージ奥に引っ込めました。50人を越すメンバーに対して、トッパンのステージは狭かったです。ギュウギュウ詰めで余裕はなかったのですが、やはりポジショニングは大切ですね。もう一つ大きな変更点は、pのダイナミックレンジを2段階くらい落としてみました。とくにフレーズの最初(練習番号のあるところなど)の場面転換を意識して、よりダイナミックレンジの変化の幅をつけてみました。ほんの1〜2拍くらいの時間なのですが、これは結構効果があったみたいです(全部のpを2段階落としてしまうと、単にボリュームが小さいだけで、感情の高まりがまったく表現できなくなってしまいました)。それからとくにコンマスとして、1stパートのメロディラインのフレーズ内の音量変化を小さくしてみました。よりフラットに演奏したと言えばわかりやすいですかね? ヴォーカルにコンプレッサかけるって言えばわかる人もいるかな? どうしてもピッキングのアタック音や、単打とトレモロの差が大きくでてしまって、そこが強調されてしまう響きだったのです。一つのフレーズがフレーズとして聴こえない(部分部分で目立つ音はあるのですが、全体が上手く流れないのです)ので、そこを修正したということです。ということで、リハーサルで我々がどのようなことをしているか、少しはご理解いただけたでしょうか?(^^ 悪あがきの効果はあったかな?(^^;;
2003/10/7 Tue.
●お仕事がたまってしまって、なかなか思うように時間が取れません。昨日書きかけの日記をアップしましたので、今日はそれでご勘弁を。。。
2003/10/6 Mon.
●まずはメト演奏会、無事終了しました。会場は9割方埋まっていましたね。ご来場のみなさま、本当にありがとうございました。メンバー一同、心よりお礼申し上げます。斜め読みのレベルですが、たくさんの方にアンケートを書いていただき、さまざまなご感想を読ませてもらいました。とくに南さんの新曲の評判が良かったのが、演奏者の我々にとってうれしかったです。昨年よりも親しみやすかったってのも、選曲が良かったのかな? ワタクシ的には、個人的にもオケアンサンブルとしても、もっと上手く弾けたはずなのにという思いもあり、会場録音を聴くのが怖い気もするのですが、さてさて、昨年に続き懺悔レビューを書けますかどうか。。。笑
●で、演奏者として振り返ってみると、二つの点を指摘@反省しておきます。一つ目はホールの音のこと。そして二つ目が「その先の何か」ということ。まずは、ホールの音ですが、やはりこれまでのカザルスホールと異なるテイストで、本番のその瞬間でもすべてをこなしきれていなかったかな?というもの。リハの冒頭で「これは大変だ」とみんなが思って必死に調整をしたのですが、本番でも少しだけこの違和感を引きずってしまった感がありました。その意味で、平均的には練習で出来たことの7割程度しか表現できなかったのでは、というちょっと残念な印象をもっています。縦のリズムもしかり、音量もしかり、そして音の勢いやバランス、アンサンブルの精度など。決して残響が少ないホールではないのですが、カザルスの包み込まれるような残響と質が異なり、よりダイレクトな音が強調され、もっともっと薄い背景色のような響きが残るホールサウンドでした。多くのメンバーが、「これでいいの?」って思いながら演奏してしまったかもしれませんね。もっとも、練習でも常に出来たわけではなく、何度も何度も繰り返し指摘されながら出来たたった1回のOKを基準にしていますから(笑)、アマチュアオケの本番というものはそういうものかもしれません。
●二つ目の「その先の何か」ということ。例えば、南さんの新曲では「和声の試み」を正確に表現する、そしてその中に「歌」を感じる、さらに南さん特有の面白み(おどけ、皮肉、音楽に対する期待と不信、諦めなどなど)を強調する、、、メンバーとしてはここまでは一生懸命、作品や作曲家に対峙し理解をしてきたと思うのです。もちろん、これらを表現するだけでも大変ですし、それが十分出来たかどうかは正直わからないところもあります。でも、仮にその伝達が不十分だとしても、ワタクシとしては「その先の何か」を目指したいし、追求していくべきなのかなあと思いました。エルガーやドビュッシーのセレナードなども評判が良かった曲の一つですが、「きれいさ」「かっこよさ」の先にあるものを表現したいのです。直前の練習やリハで、小出先生は「これまでたくさんの練習をしてきたけれども、それが上手くいくいかないは別として、本番はメンバー自身で楽しんで演奏して」と指示がありました。おそらく演奏を「楽しめる」ということも、ワタクシの言うその先の何かにつながるものだと思います。歴史の中で淘汰を受けて生き残った、意味のある作品ばかり取り上げているメトだからこそ、その優秀な作品へ理解や共感は、練習の中で培うことができたと思うのです。でも「その先の何か」をどう表現して客席に伝えるかということを、今まで以上に真剣に考える必要があるのでは? そのためには自らどう楽しむかを理解していかなければならないし、そのためにどう仕掛けていくか、どうメンバー間や指揮者、客席とコミュニケーションしていくかもできなくてはいけない。その意味で、クラシック音楽という素材をどうエンターテイメントしていくかということの技術を、メトという団体として今まで以上に身に付けていきたいと思うのです。
2003/10/2 Thr.
●ふうっ、今日は木曜日。。。先週今週と、急にお仕事が忙しくなりました。土曜日まで体力もつかな。。。
●で、メトの聴き所の残りを。映像がテーマと言いましたが、メインのドビュッシー@管弦楽のための映像よりイベリア。白状すると、以前にも何度も聴いたことがあったはずなのですが、それほど好きにはなれなかった、、、というかあまり印象に残らない作品でした。でもね、2楽章の魅力に取り付かれてしまったら、これは見事なドビュッシーの世界。ラヴェルほどスペインにのめり込むわけではなく、一つの音楽素材としてスペインを素直に取り上げたという、肩肘張らない作品では? 作為的ではなく、「実際には見たことのないスペイン」の印象=イメージを、そのまま等身大に音にしていると思います。あまり斜に構えずに、若くてさっぱりとした音楽を奏でられれば。。。
●南さんの新曲は、ワタクシとしては、幾何学的な映像。ちゃんとパーツ(オブジェって感じかな? それが言い過ぎであれば素材=フレーズや音の塊ってことで)があって、それがさまざまな相互関係の中で立体的に配置される。見る位置によって(あるいは時間の経過によって)、いろいろな表情を見せるという作品だと思います。なので、ここではあくまでも立体画像を意識してくださいね。そして、そのさまざまなオブジェの組み合わせの妙を貫いているのが、南さんいわく「歌」なのだそうです。アレグロ楽章においても「歌」を感じること、緩徐楽章ではそれは両手を水平に広げてゆっくりと動く「舞」を感じてください。和声学「研究」という作品名なので、きっと作品自体は自由に再構築させられる性質があって、最終形ではないんだろうな。その意味で、かなり自由な解釈が許されると思います。今回の味つけは、あくまでも一つの実験結果ということで。あ”、ちなみに四重奏の1stマンドリン、結構難しいですよ。上手く他パートと絡めて弾けるかな? 曲後半に出てくる微分音は、別楽器で事前にチューニングをすることになりました。カルテット4人の間では、ちゃんと狂ったピッチでチューニングを揃えてくださいと言われてしまった。(^^;;;; それと、微分音は少し高めが気持ち良いですね。マリンバやハープも大活躍、今回のプログラムの中で、一番カラフルなサウンドだと思います。
●さて、その他は、、、と、ひとまとめにするには、それぞれの作品に対して失礼なのですが(笑)、ドビュッシーの小品2曲は、文字通りの印象派サウンド。どこの国のどこの時代をイメージできるかが勝負なので、アンサンブルのミスがあると致命的かも。。。(^^;; 「さえぎられたセレナード」は85%くらいギターだけで弾くのですが、ワタクシもこの曲のギター、弾きたかったなあ(笑)。そして最後、エルガーのアダージョ。10数分の間に、さわやかなラブロマンス映画を見たような気持ちになります。あくまでもノーブルに。そして時の流れを悔やまないで。ワタクシにとっては、この映像はセピア色でもなく、モノクロでもない、パステルほど鮮やかではない、、、うーん、夢の中の世界かな。オフコースの「老人のつぶやき」って言ったら、、、わかる人どれくらいいますか?(笑)
2003/10/1 Wed.
●またちょっと間が空きました。さてさて、もう10月です。今年はあと3ヶ月ですねって、とりあえずワタクシは暦年モードで。
●メト本番3日前。この期に及んで、またこの場でどれだけの集客の効果があるかは、はなはだ疑問もありますが(笑)、ワタクシ的な見所をコメントしておきます。責任者のしょーやまさんも書き始めていただいていますので、ワタクシはワタクシの言葉でお誘いを=自らの決意表明=メンバーへの注意喚起(笑)。
●まずは総論から。新天地トッパンホールとメトとの相性がどうかはフタを開けてみないとわかりませんが、演奏会の成功失敗のポイントの一つとして、その演奏会や一つ一つの作品が「短く感じられたか?」というものがあると思います。短ければ短いだけ、演奏者、聴衆ともに集中力があったということですので、これが最大の目標かな? その中で、どういう演奏をしたいか、お客さんに何を訴えたいかと言うと、実は曲ごとに見事にバラバラなのですが、今年のテーマの一つである「Image(映像=イマージュ)」がキーワードに上げられると思います。今回のプログラムは、実は極めて情景描写的な音楽ばかりを扱っています(ソナタやシンフォニーもしかり)。その意味で、みなさんにはさまざまな映像を想像して欲しいですし、そういう演奏ができれば大成功なのです。それは写実的なものかもしれませんし空想的なものかもしれません。あるいは、概念的な構築物のようなもの/ふわふわと形を変えていくもの、時間軸のあるもの/ないもの、物語的なもの/静的なもの、、、などなど。どんな「映像」が頭をよぎったのか、みなさんとそんなコミュニケーションをしてみたいです。
●で、技術的なアピールといえば、メトサウンドの特徴である上質な「p」というのは、油断さえしなければ十分に表現できると思っています。それだけ、我々の実力になっていると自信を持って言えるかな?(あ、言い切っちゃった。これで後に引けないな。。。笑) で、一番の課題は音楽の推進力。音楽が失速しないか、軽快に前に進むか、これが上手くできるとほんとにユニークで素晴らしい演奏になると思うのですが、さてさてどうでしょ?(^^;;
●で、各論は今日は1つだけ。ベルクのピアノソナタはワタクシ的にはリターンマッチ(詳細は第9回レビューをご参考に。あ、このときもおフランス物でしたが、そういえば「愛」が足りないって反省してますねえ。メンバーは良く読んでおくよーに。。。笑)。ワタクシ的には、近年のメトの路線を大きく方向付けた作品であったと思っています。マンドリン合奏って、管弦楽作品のようにあふれるような色彩感って表現しづらいです。でも、水墨画のようなモノトーンの美しさは得意なはず、ということで選ばれた最初の一曲だったかな?(もちろん、もっと前からそうした考え方をしていましたが、あたかも作品自体がそれを望んでいたとワタクシの中で消化できたのがこのベルクのソナタだったということで。。。) いはやは、これほど素晴らしく、緻密に、自然さを失わずに、そして陳腐さを微塵も感じさせずに作られている曲はほんとに珍しいです。これで作品番号1ですからねえ。。。いくつかの素材(主題)をさまざまな形で提示し、展開し、再現させるという、ソナタ形式という一つの音楽表現の可能性をここまで昇華させるなんて。ベルクにとっては、それはモノトーンの世界だったのです(上手く弾ければ、ファーベイ編曲のオケ版@シャイー&コセンルトヘボウのCDでマーラー巨人とカップリング、よりもいいと思いますよ、上手く弾ければですが、、、笑)。こういう色彩感や映像って、マンドリンオリジナルにはまったくない世界。素材=主題をどう聴かせるか(どれだけ目立たせるか、どれだけ自然にパート間で受け継ぎをさせるか、変形した主題にどれだけ元の形を意識させるか、それらの変化がどういうエネルギーをもって次に進むか、などなど)、ほんとにセンスを問われる曲です。いはやは、難解な曲ではあるのですが、心底面白いと思える作品なのです。
※お気楽な日々達(お気楽日記バックナンバー) |
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